T.REX(ティーレックス) / MARC BOLAN(マーク・ボラン)のトリビュートサイト
Marc Bolan(本名Mark Feld)1947年9月30日生 1977年9月16日没。1970年代のグラムロックシーンを代表するアーティスト。 David Bowieらと共にグラムロック・ムーブメントを引き起こした。洗練された音楽・ファッション・詩からは、未だに新たなファンを生み出す神秘的な魅力(永遠のカリスマ)を感じさせる。

« ネコの引越し | メイン | よっちゃん »

2003年01月09日 | 投稿者 taku : 2003年01月09日 00:00

ネコの引越し(2)

住み慣れた家を離れてから半月が経ち、年越しも無事に済んだ。

大晦日、しきりに「ああでもないこうでもない」と荷物を動かし、ただ自分が寝る為の空間の確保に閉口する兄ちゃんを観察して楽む。

じきに、兄ちゃんは除夜の鐘と同時に布団に入る。傍らに、兄ちゃん愛用のひざ掛けが僕のベッドとして置かれていた。
僕は、別の部屋でお正月の朝を迎えた。
兄ちゃんは元旦から、ああでもないこうでもないと荷物に話し掛ける。僕が家の中でも探検すればそんなにくさくさすることも無かろうと、半ば強引に誘い、家の中を探検する。
この家にはまだ入った事が無い場所も沢山ある。タンスの裏、積み重ねられたダンボールの隙間など。特にこの隙間に限っては日替わりで位置が変わる厄介ものだ。何が飛び出すかわからない。息を殺し細心の注意を払う。
人間は不便な事に退化した生物であるから、猫並とはいかない。身体が固く低身姿勢で進めない。尻尾の欠如でバランス感覚も猫に劣る。雀も鼠も捕まえられない。
この1週間程の間、かような兄ちゃんを鍛える如く、家の中のパトロールに連れ出す。多少の足手まといではあるが、こちらとしては猫の手でも借りたいくらい忙しい。
まずは、下駄箱周辺の確認。鼠がいれば大収穫だ。続いての廊下をさっと通りリビングにて腹ごなし。腹が減っては鼠も捕れぬ。僕が尊敬する大先輩、そう、彼は苦弥味君と同居していたかの有名な先輩である。先輩はカラスの勘九郎に閉口していたと聞くが、僕が一声上げればカラスも逃げていく。
一旦廊下に戻り階段を上っていき、2階を隈なく確認したところで終了となる。その後は、兄ちゃんの部屋の窓から見える電線にて羽を休めるハトにちょっかいを出して遊ぶ。兄ちゃんはいつの間にかどこかに行ってしまっている。

今年の兄ちゃんは年賀状を出さないという。兄ちゃんはここ何年か、干支とは全く係わり合いの無い僕を引き合いにだした年賀状を作っていたが、今年はやめにしたそうだ。理由を聞くと拍子抜けする。ただ買い忘れたそうだ。それなら今からでも間に合うと催促したが、この場で挨拶したんだという始末である。風情の欠片も無い不憫な世の中になったものだ。