T.REX(ティーレックス) / MARC BOLAN(マーク・ボラン)のトリビュートサイト。 Marc Bolan(本名Mark Feld)1947年9月30日生 1977年9月16日没。1970年代のグラムロックシーンを代表するアーティスト。 David Bowieらと共にグラムロック・ムーブメントを引き起こした。洗練された音楽・ファッション・詩からは、未だに新たなファンを生み出す神秘的な魅力(永遠のカリスマ)を感じさせる。
 Marc Bolan & T.REX
 Electric Warrior Sesstions
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1.GET IT ON
2.MONOLITH
3.COSMIC DANCER
4.LIFE'S A GAS
5.HONEY DON'T
6.WOODLAND ROCK
7.MONOLITH(2ND VERSION)
8.SUUMERTIME BLUES
9.JEEPSTER
10.BABY STRANGE
11.JEWEL
12.GET IT ON(2ND VERSION)

今から7年前の1997年、マーク・ボラン生誕50周年の一環として発売されたアウトテイク集。
タイトルからも想像出来るように、アルバムElectric WarriorのW.I.P.(Work In Progress)を集めた作品である。
どちらかというと、ファン向けの作品であり、これからT.REXを聴いていこうという人には物足りない内容かもしれないが、T.REXを心から愛して止まないピュアなファンにとって、このアルバムは「おいしいアルバム」である事はその内容が証明している。
制作途中の曲ではあるが、その音質の良さに驚かされる。その理由として、マスターのテープ(当時は太いテープで録音してたんです!)からCD化しているのと、何より余計なエフェクト等が無く、純粋に演奏のみを聴くことが出来るので、目をつぶれば目の前にバンドのメンバーが現れてくるような錯覚に陥る。
尚、アルバムに実際には収録されなかった"Honey Don't"(カール・パーキンス)や、映画「ボーン・トゥ・ブギー」で力強いカバーを披露した"Summertime Blue"がこのアルバムに黄金のスパイスを振りかけてくれている。
(マニアにとっては、この2曲だけでも貴重なアルバムかもしれない)

個人的には、Monolith(2nd version)あたりがお気に入り。元々この曲が好きだというのもあるが、制作途中の段階ですら、T.REXというバンドとしての温もりが伝わってくるのだ。
こういったアウトテイク集の存在については様々な意見が存在し、是非出して欲しいというファンから、出す必要もないんじゃないか、という批判的な意見まで様々。
ボランやバンドのメンバーの死後にこういった作品が出るのを果たしてボランは天国でどう思っているのか、そう思うと複雑な気持ちになってしまう。
ただ、純粋に彼が遺していった「作品」を色んな形で接する事が出来るというのは、残されたファンにとっては、今は亡きマーク・ボランとの唯一の接点である。
マーク・ボランというカリスマがそこに存在し、そのカリスマの本来の意味である「人を惹きつける力」が、本作のリリースに繋がっている思うし、そう感じる事できっとこの作品の意味が出てくると思う。
そして、これからも表面的ではない、実質的なglamourous rockが、永遠に光りつづける事を祈りたい。

(2004/1/21)