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作者紹介
JOKA
10歳で「The Slider」に出会い、7枚聞き潰す。
15歳の時マーク・ボラン没(享年29歳)。
人生の目標を失うも、数年後、聖跡 Lexham Garden/Barnesに滞在(第二次ボラン・ブーム)
現在は第三次ボランブームに突入中。
イラスト
ウマコ
1960、1970年代の音楽やファッションを愛する懐古趣味の20代。
マーク・ボランが動く姿を目にしたその日から、取り憑かれたようにレコードの蒐集を始める。
よく、その髪型はマークを意識しているのかと聞かれますが、違います。

イラストレーションの仕事も承っております。ご連絡はブログのプロフィール欄に掲載のメールアドレスまで。

魅了して、捨てる・・マーク・ボランという人

TEXT BY JOKA

Marc Bolanの生涯を通しての本質は、誘惑者だった。14歳の時から彼は性的搾取で欲しいものを手に入れてきた。
女性には理想の男性として振る舞い、ゲイにはホモセクシャルな色気で、ストレートの男性には女性的なぶりっ子を正確に演じることで。
究極的にはそれがT.レックスのステージ・アクトになった。
デビッド・マンテル
マークからはオーラが放出していた。私が今まで出会った、あるいは共に働いた中で一番カリスマ性があるスターだった。・・・トニー・ヴィスコンティ
生前、特に人気が落ちてから、マークのエゴ丸出しの、エキセントリックな面はある程度日本にも伝わってきました。そして今になって調べれば調べるほど、マーク、あんたはものすごく嫌な奴だ(笑)。

しかし周りの人間を魅了せずにはおかない何かがあったのも確か。

中性的で魅力的な外見もそうだし、若き日のインタビューを見ても、会話にウィットとユーモアがあって、教育はなかったけれど、とても教養がある人っていう感じがします。(バイロン卿やテニスン卿の引用をするアイドル/ミュージシャンなんて他にいませんよね?)

嫌な奴ほど周りに我慢強い、いい奴が集まる気がします。マークの場合もそのスター性に惹かれ、売り出すために「信じられないほど多くの人間が利用され、捨てられて」いきました。

一般にマークは「スーパースターになってから人格が変わった」と言われているけれど、売れない頃からすさまじい上昇志向で、成功のためには親しい友人・恩人をも切り捨てていったのです。

それゆえに、晩年・・1977年のマークの、悟りを開いたとさえ思える、精神面の高尚さには目を見張るものがあります。晩年のマークにはそれまでなかった、他人への洞察力・思いやりがありました。

かつてひどい喧嘩別れをしたスティーブ・トゥックやトニー・ヴィスコンティと旧交を温めるようになったのもこの時期です。

仕事面での成功が約束されていたことより、どん底を知ったマークが、精神的にも全く生まれ変わった時期に、あの事故が起こったことが、悲劇を際立たせるように思えてなりません。

なお、この文章は主に、マークの周りの人々とちょっとしたエピソードを紹介することで、彼の人物像を描こうとするもので、時系列もばらばらであり、業績も十分紹介していません。マーク・ボランとT.レックスについてご存じない方は、まず、TREXTACYの伝記を読まれることをお勧めします。

参考資料はどれほど増えるか判らないので最後にアップすることにします。
記述は資料に基づいていますが、勘違い・誤訳・情報の誤りなどで不正確な点がある場合はご指摘いただけると大変ありがたいです。

このテキストの著作権はJOKAさんに帰属します。テキストの一部及び全文を無断利用・コピー・その他掲示板等での掲載は著作者の許可を得て行ってください。

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